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2021.11.12

ITコンサルになるには?求められる能力や学歴、向いている人を解説

コンサル募集

「ITコンサルになってキャリアアップしたい」「ITコンサルになるのに、どんな能力や学歴が必要なんだろう」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

ITコンサルは企業経営に深く関わる高度IT人材であり、高い年収やスキル、達成感を得られる仕事です。

この記事では、ITコンサルになる道筋や必要な能力など、ITコンサルを目指す人が知っておきたい情報をまとめました。ITコンサルの仕事内容や求められるスキルがわかるため、ぜひ最後までご覧ください。

ITコンサルになるにはまず仕事内容を理解しよう

ITコンサルの仕事内容は、主に以下の4つがあります。

  1. 課題のヒアリング
  2. 問題の原因分析
  3. 解決策の提案
  4. 実行・導入支援

クライアント企業へ課題のヒアリングから、解決策の実行・導入支援までがITコンサルの仕事の流れです。

それぞれの仕事内容について、さらに詳しく見ていきましょう。

課題のヒアリング

まず、コンサルを担当する企業が抱える課題を、経営者やIT統括責任者からヒアリングします。ヒアリング項目は以下のとおりです。

  • 業務範囲
  • 経営戦略
  • 導入済みのシステム
  • 業務のフロー など

これのヒアリングがしっかりできていないと、問題の根底にたどり着けません。そのため、課題のヒアリングは非常に重要な項目です。

ヒアリングは、ただ相手に一方的に話をさせるだけではありません。相手が答えやすいように質問したり、相手の潜在的な気持ちを引き出したりすることも、ITコンサルとして大切です。

問題の原因分析

ヒアリングの後は問題点を具体的に洗い出し、何が原因になっているのか分析します。原因分析で有名なのが、トヨタが提唱したといわれる「なぜなぜ分析」です。

原因に対して「なぜ」という問いを数回繰り返し、解決すべき根本の原因を探るやり方です。問題の原因がわかって初めて、解決策を練ることができます。

解決策の提案

企業の課題に対し、解決策を提案します。単に解決策を提示するだけでなく、相手が納得するだけの論理的な説明や提案力といったスキルも大切です。

また、ITコンサルが提案する解決策は、IT技術を有効活用したソリューションになります。

流行りのSaaSやITを活用した企業の成功事例に関する知識があると、より良い提案ができます。

そのため、提案力がありIT技術に関心が高い人は、企業にとって役立つ解決策を提示できるでしょう。

実行・導入支援

クライアント企業から解決策に対するOKが出たら、システムの導入や実装支援をおこないます。

実装して終わりではなく、導入完了後も新たな問題が生じていないかなど定期的なフォローが必要です。また、システムの運用や管理責任者を、ITコンサルが任される場合もあります。

ITコンサルタントの仕事内容や種類についてより詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。

▼関連記事
ITコンサルタントとは?仕事内容やSEとの違い、必要な資格を徹底解説!

ITコンサルとSEの違い

システムエンジニアからITコンサルを目指す人も珍しくありません。ITコンサルとシステムエンジニアの大きな違いは、参画するフェーズが異なる点です。

ITコンサルは、システムエンジニアよりも上流の、企業経営や経営戦略に深く関わるフェーズからプロジェクトに参画し、課題の特定や原因分析、システム化計画を行います。

システムエンジニアは、見つかった課題を解決するために、できる限り顧客の理想に近いシステム構築を目指します。仕様書の作成から実際のプログラミングまでシステム開発に関わる幅広い業務をおこないます。

ITコンサルが企業が根本的に抱える課題を特定し、それを解決できるIT技術を選定しシステムの大枠やプロジェクトのロードマップを描くのが役割である一方で、細かな仕様を決定しながらプロジェクトを進め、実際にシステムを構築してクライアントの課題を解決するのがシステムエンジニアの役割というイメージです。

ITコンサルとシステムエンジニアは、業務内容が重なる部分も多いです。しかし、ITコンサルの方がより経営者的視点が大切になると言えます。

ITコンサルとSEの違いについて詳細に知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。

ITコンサルタントとSEの違いとは?業務の内容や給与などの違いを解説!

ITコンサルになるための道筋

ITコンサルになるには、IT業界の経験者かどうかで道筋が変わってきます。IT業界の出身者であれば、システムエンジニアからITコンサルへの転職・転身が考えられます。

システムエンジニアの中でもとくに、以下のような人ならスキル的にITコンサルを十分目指せるでしょう。

  • SIerでシステム開発の上流工程を経験している
  • マネジメント職で数年間働いた経験がある

IT業界が未経験の場合、システム開発の経験がない分、専門的な知識や管理職としての経験を求められます。ここで言う専門的な知識とは、以下の分野を指すケースが多いです。

  • 金融
  • 製造
  • 物流
  • 公共サービス

専門分野の勉強をしつつ、管理職の仕事を経験してから転職するのが望ましいです。また、技術営業をしている人も、ITコンサルへのキャリアチェンジが目指せます。

技術営業としてもっているIT知識や提案力を応用すれば、ITコンサルとして働く武器になるでしょう。ただし、基礎的なエンジニアスキルも必要です。

そのため、エンジニア業務を数年間経験してからITコンサルになる場合、長い期間を考慮しなければなりません。

ITコンサルになるのに必要な能力

ITコンサルになるには、備えておくと役立つ能力があります。ここでは主に5つの能力について解説します。

  • 情報収集力
  • 論理的思考力
  • コミュニケーション力
  • 仮説思考力
  • 提案・プレゼンテーション力

なぜこれらが必要なのか、それぞれ見ていきましょう。

情報収集力

ITコンサルはより良い提案をするために、流行りのIT技術や新しいサービスについて理解しておくことが大切です。流れの早いIT分野においては、常に敏感に情報収集しなければなりません。

また、ITコンサルはさまざまな業界の企業を顧客に迎えます。各業界に適したITシステムや法規制などの情報も必要です。

効率的に情報収集できるスキルや、学んだ知識を素早く習得するスキルは、ITコンサルとして非常に重宝します。

論理的思考力

企業が抱える問題の原因分析には、論理的な思考力が求められます。主観や感情に寄らず、客観的な事実と情報から考えることが必要です。

また、論理的に考えた物事を人に説明できる力があると、ITコンサルになお向いています。

せっかく良いソリューションにたどり着いても、顧客に理解し導入してもらえなければ、ITコンサルとしての仕事を十分に果たせません。

論理的思考を発揮させ、顧客の課題を解決すればITコンサルとして活躍できます。

コミュニケーション力

ITコンサルになるには、顧客獲得のために営業する際や顧客との信頼関係を築くためにコミュニケーション力が必須です。

企業課題のヒアリングにおいても、コミュニケーション力が活きてきます。話しやすい雰囲気を持っている人や「頼りになるから相談したい」と思ってもらえる人は、仕事獲得にもつながるでしょう。

思考を巡らせるだけでなく、相手と豊かなコミュニケーションをとるITコンサルは、マルチスキルで働く職業と言えます。

仮説思考力

「腕の良いITコンサルは仮説思考力が高い」です。

仮説思考力とは、今ある情報や知識をもとに仮説を立て、検証を繰り返しながら改善していく思考プロセスです。仮説思考力があると、仕事のスピードアップと成果物の質の向上に寄与します。

仮説思考は、業務経験を積むことで精度が高まっていきます。最初から正解を出す必要はありませんが、仮説思考のクセをつけることが重要です。

仮説思考の精度が高まることで、調査や分析の勘所が良くなり、結果、業務のスピードが向上します。

なお、ITコンサルの採用面接では、ケース面接で仮説思考力が見られることが多くあります。ケース面接は仮説思考力や論理的思考力を判断する材料となるため、採用側も重要視している能力だとわかります。

提案・プレゼンテーション力

提案力・プレゼンテーション力もITコンサルとして大切です。提示した解決策を企業へ理解・納得してもらうには、企業の経営者や現場の責任者を説得する必要があります。

ただ論理的な説明をしただけでは、「理屈はわかるが説得力に欠ける」と捉えられてしまう場合があります。

論理的かつ相手に訴えかける提案ができれば、クライアント企業も自信をもって導入を決定できます。

プレゼンテーション力がシステム導入の最後の決め手となることもあるため、ITコンサルとして備えておきたい能力です。

ITコンサルになるには学歴が必要?

結論から言うと、ITコンサルに学歴は必須ではありません。

ITコンサルに求められるのは成果・経験・実力です。シンプルですが実力社会のため、実績があれば学歴は関係ありません。

そのため、認知度の低い大学や高卒からITコンサルになる人も存在します。ただし、実績の少ない若手や未経験者の場合、出身大学を見られる可能性があります。

実績が示せないときはいきなりITコンサルになるよりも、まずはシステムエンジニアとして経験を積むのが良いでしょう。

または、企業に雇われる立場ではなく、フリーランスのITコンサルになれば学歴は関係なくなります。

ITコンサルタントへの転職をお考えの方は、以下もあわせてご覧ください。

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ITコンサルになるのに役立つ資格3つ

ITコンサルになるのに、基本的に資格はいりません。とはいえ、専門知識があることを証明できる資格があれば、ITコンサルを目指す際に役立ちます。

ITコンサルになるのに役立つ資格は、以下の3つです。

  1. ITコーディネータ
  2. ITストラテジスト試験
  3. プロジェクトマネージャ試験

それぞれどのような資格なのか解説します。

資格①ITコーディネータ

受験対象者 誰でも可
試験時期 年度で3期の開催

(2021年は5~6月、9~10月、1~2月)

試験形式 多岐式選択問題
試験時間 120分
問題数 100問
受験料 19,800円(税込)

参照:ITC試験の案内|ITコーディネータ

ITコーディネータは、IT経営のプロフェッショナルになれる資格です。ITコーディネータの取得により、経営者視点の提案や助言ができるようになります。

ITコーディネータは民間資格ですが、経済産業省が推進する資格です。合格率は例年約6~7割となり、しっかりと試験対策すれば十分に合格できるラインと言えます。

参照:合格者数及び合格率発表(ITコーディネータ協会)

資格をもっていれば、ITと経営の知識を両方有していることをアピールできるでしょう。

資格②ITストラテジスト試験

受験対象者 誰でも可
試験時期 春期(4月)※
試験形式 多岐式選択問題・記述式問題
試験時間 午前90分・午後210分
問題数 58問(解答数のみ)
受験料 7,500円(税込)

※2021年度より秋期(10月)から春期(4月)へ変更

参照:令和3年度春期試験の実施予定について

ITストラテジスト試験|IPA独立行政法人 情報処理推進機構

ITストラテジスト試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が認定する国家資格です。

試験を通じて、ビジネスモデルの提案からシステム化の推進・評価など、IT戦略のスペシャリストとしての知識が身につきます。

ITストラテジスト試験は、高度IT人材向けのため難易度は高めです。しかしIT業界では有名な試験のため、取得していればスキルの証明が十分できます。

資格③プロジェクトマネージャ試験

受験対象者 誰でも可
試験時期 秋期(10月)※
試験形式 多岐式選択問題・記述式問題
試験時間 午前90分・午後210分
問題数 58問(解答数のみ)
受験料 7,500円(税込)

※2021年度より春期(4月)から秋期(10月)へ変更

参照:令和3年度春期試験の実施予定について

プロジェクトマネージャ試験(PM)|IPA独立行政法人 情報処理推進機構

プロジェクトマネージャ試験は、前述のITストラテジスト試験と同じく、高度IT人材向けの国家資格です。

プロジェクトの立ち上げから資源調達、プロジェクト実行中のマネジメント力が試されます。情報システム開発のプロジェクト責任者として、スキルと知識が備わっている証になります。

ITコンサルタントが持っていると役立つ資格については、以下の記事でも詳しくご覧いただけます。

▼関連記事
ITコンサルが取得すると良い主要資格7選とベンダー系資格6選を紹介!取得するメリットも解説

ITコンサルになるのに向いている人

ITコンサルは仕事の特性上、人によって向き不向きがあります。ITコンサルに向いている人の特徴として、主に以下の3つがあります。

  • 向上心が強い人
  • 体力・精神力のある人
  • 高い年収を望む人

逆に「仕事はゆるめに頑張りたい」「プレッシャーに弱い性格」という人は、ITコンサルには不向きかもしれません。

それでは、ITコンサルに向いている人の特徴をさらに詳しく見ていきましょう。

向上心が強い人

向上心が強い人は、ITコンサルになるのが向いています。ITコンサルタントは成果・実力主義の仕事です。そのため、向上心が強くないとやっていくのが難しいです。

実際、ITコンサルは「良い成果を出したい」「プロフェッショナルな仕事がしたい」という気持ちをもつ人が多い傾向にあります。

仕事を通してキャリアや自分自身を成長させたい人は、ITコンサルになるのがおすすめです。

体力・精神力のある人

ITコンサルは頭を使う仕事ですが、一方で体力・精神力も重要です。ITコンサルは一般的に激務であると言われています。

各社働き方改革を実施しているため従来より激務と判断されることは少ないものの、クライアント企業に合わせて動くため労働時間が長くなったり、成果を出すことへのプレッシャーがあったりします。

職場の上司や同僚は仲間でありライバルにもなるため、競い合っていけるだけのバイタリティが必要です。そのため、体育会系からITコンサルになる人も多々います。

ITコンサルになるには、体力・精神力とも十分に備わっていることが望ましいでしょう。

高い年収を望む人

高い年収を希望するなら、ITコンサルがぴったりの職業と言えます。ITコンサルは高いスキルや専門性が求められるため、年収も高い傾向です。

経済産業省が2021年に発表したデータによると、30歳前後のITコンサルで年収8001,500万円程度と示されています

出典:経済産業省│我が国におけるIT人材の動向

また、国税庁が調査した年齢別の平均給与では、30~34歳の男女の平均年収は450万円です。

出典:国税庁│年齢階層別の平均給与

このようにITコンサルの年収は、同じ年代の平均的な年収よりはるかに高いことがわかります。なお、企業勤めではなくフリーランスのITコンサルになると、年収はさらに上がる傾向です。

参考までに、弊社Liberty Nationに登録しているフリーランスITコンサルの平均年収と単価をご紹介します。

<弊社に登録のフリーランスITコンサルの収入>

年収 1,440〜4,200万円
単価 120〜300万円
平均単価 150万円

企業勤めのITコンサルに比べると、中間搾取がない分だけ、フリーランスのITコンサルは高い年収となります。

「ITコンサルになってより高年収を目指したい」という人は、フリーランスのITコンサルタントにキャリアアップすることもぜひご検討ください。

ITコンサルの案件報酬や年収については、以下の記事でより詳細に紹介しているので、ぜひこちらも読んでみてください。
▼関連記事
ITコンサルタントの平均年収は?仕事内容や求められるスキルを分かりやすく解説!

ITコンサルの将来性は?

ITコンサルの仕事は今後ますます増え続けていくと予想できます。現在、時代の変化とともに、多種多様な業界や企業でDXが推進されています。

とくに、コロナ禍でさまざまな業界が従来の働き方が通用しなくなりました。

また、グローバル競争の激化や外資系ユニコーン企業による破壊的技術革新により長年安定とされてきた日本の大手企業も成長が鈍化し、市場での苦戦を強いられる中、クライアント企業のDXを推進する立場であるITコンサル業界は追い風の傾向です。

これまでアナログ寄りだった企業や業界でもテレワークが推進され、システム開発やITの知識をもつ専門家が求められています。そのため、ITコンサルの活躍機会は増えていくと考えられるでしょう。

また、ITコンサルになれば、今後のキャリア設計は自分次第で自由に決められる確率が上がります。ITコンサルとして身につける戦略的知識やマネジメント能力は、ビジネスにおいて高度なスキルです。

ITコンサルのスキルや能力は、ビジネスで活かせる場面は多いと考えて良いでしょう。

ITコンサルになった後は、

  • 社内で重役への昇進を目指す
  • フリーランスとして独立する(起業する)

といったようにさまざまな道を選べます。

まとめ

本記事では、ITコンサルになるために知っておきたい情報を豊富にお伝えしました。ITコンサルは企業の抱える問題に対し、IT技術を活かして課題解決を提案・導入する仕事です。

現職がシステムエンジニアの人は、より深く企業経営に関わることができ、自分のキャリアを広げる第一歩となるでしょう。

業界未経験の人にとっては、経営やマネジメントスキルを磨いておくことが、ITコンサルへの近道となります。

ここで改めて、記事内でご紹介した「ITコンサルになるのに必要な能力」と「向いている人」をまとめておきます。

ITコンサルになるのに必要な能力 ITコンサルが向いている人
・情報収集力
・論理的思考力
・コミュニケーション力
・仮説思考力
・提案・プレゼンテーション力
・向上心が強い人
・体力・精神力のある人
・高い年収を望む人

ITコンサルは実力さえあれば、資格がなくても認められる職業です。

もし企業勤めよりもっと自由に働きたいなら、フリーランスになって実績を積んでいくのもおすすめです。フリーランスのITコンサルなら、より高年収を目指せます。

私たちLiberty Nationでは、ITコンサルタントの登録を積極的に受け付けています。フリーランスのITコンサルとして活躍できる案件を探している方は、以下バナーよりぜひご登録ください。

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