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2021.12.6

フリーランスの人事コンサルタントとは?仕事内容やフリーランスになるためのステップを徹底解説!

コンサル募集

企業の人事部門は昨今業務の細分化が進み、外部のコンサルタントに業務をアウトソーシングするケースが増えています。

その流れを受け人事コンサルタントとしてフリーランスを目指す方も多いと思いますが、いざ活動しようとすると以下のような悩みが生じるという声もよく聞かれます。

  • 人事コンサルティングの具体的な仕事内容を知りたい
  • フリーランスの人事コンサルタントのメリット・デメリットを知りたい
  • フリーランスの人事コンサルタントになるために必要な能力やステップを知りたい
  • フリーランスの人事コンサルタントの需要や展望を知りたい

当記事では、人事コンサルティングの仕事内容や、フリーランスコンサルタントになるステップから求められる能力まで網羅的にご紹介します。

人事コンサルティングとは

人事コンサルティングとは、企業の人事課題を解決するために、クライアント企業の問題を分析し対策を練り、その問題を解決へと導く仕事です。

営業戦略への介入やシステムなどの技術的コンサルティングとは異なり、「人や組織」という感情を持った、実態が曖昧な領域に対するコンサルティングとなるため、人に強い好奇心を持ち、対人能力に優れている必要があります。

人事コンサルティングの種類

人事コンサルティングの仕事について詳しく解説します。人事コンサルティングは業務領域別にコンサルテーションを行うことが多いです。ここでは代表的な4つの種類について、フリーランスの難易度などの観点で紹介します。

人事組織コンサルティング

人事組織コンサルティングは、クライアントの人事評価制度構築や組織改革、組織診断など、顧客の人材領域全般の課題解決を行うコンサルティングです。

組織診断などは第三者による客観的な目線が必要になるため、外部のフリーランスコンサルタントに声がかかるケースが多いです。

また、ほとんどのケースで社内の大量なHRデータを扱うため、外部のデータ分析のスペシャリストの力を借りる企業が増えています。

採用コンサルティング

採用コンサルティングは、採用担当者が不足している、または採用に対する知見がないなどの理由で採用業務が追い付いていない企業に対し、人材採用を支援するコンサルティングです。

採用はどの企業でも行っていることから、一般的にニーズの多い分野といえます。しかし内容は人材要件設計や選考設計などの上流のコンサルティングもあれば、現場の面接作業の代行・アウトソーシング的なコンサルティングまで多岐に渡ります。

人材育成・研修コンサルティング

人材育成・研修コンサルティングは、社員個人の能力を開発するために、理想となる人材像を構築し、人材育成・研修のプログラムの立案・実行や、個別の能力開発支援行うコンサルティングです。

一般的に新入社員研修や管理職研修など、節目となる階層別教育などは自社で行う企業であっても、職種別のスキル開発研修などは外部のコンサルタントに委託するケースが多いです。

さらに教育体系の全体見直しなど大掛かりな案件の場合も、アドバイザー的にフリーコンサルタントに声がかかるケースもあります。

グローバル人事コンサルティング

グローバル人事コンサルティングは、海外でのビジネスを維持・拡大するために、グローバル人材の育成や、グローバルでの人事評価をおこなうコンサルティングです。

昨今はM&Aに伴うHR面でのデューデリジェンスや、合併後の人事制度の再設計業務も増えてきています。合併案件だけでなく、先々企業が海外で事業展開する時に備えて、コンサルタントが必要な人材の要件整理や育成プログラムの策定などを行うケースも増えています。

グローバル人事コンサルティングでは、コンサルタントには人事分野での経験のみならず、コンサルタント自身がグローバルで事業展開した経験が求められることも多いです。

人事コンサルタントの仕事内容は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらも読んでみてください。

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人事コンサルタントとは?仕事内容・必要スキル・年収・代表的なファームを徹底解説!

フリーランスで人事コンサルタントをするメリット

フリーランスとして人事コンサルタントを生業にするとどのようなメリットがあるのでしょうか。既にコンサルタントとして活躍している方々の代表的な声をまとめました。

時間や場所に縛られない

時間や場所の制約がなく仕事ができるのは、フリーランス全般の魅力です。とりわけ人事コンサルタントは、HRデータ分析など在宅でできる業務が多いため、他の業種のコンサルタントに比べて時間や場所に縛られない傾向が強いです。

昨今はコロナウィルスの影響で、研修実施を集合型からオンライン型に切り替える企業も増えています。人事コンサルタントが講師を行う場合でも、会場に行かずに自宅から研修実施が可能です。

さらに、採用コンサルティングなど季節性の強いイベントが多いのも人事コンサルティングの特徴です。一年を通じて稼働する時期を集中させられることもメリットのひとつです。

自分の努力で高収入が得られる

同じ人事業務であっても、企業の人事部門に社員として所属するより、フリーランスのコンサルタントの方が稼働時間あたりの収入は高額になる傾向があります。

人事コンサルティングは案件によって報酬が変化するため、自分のスキルアップ次第では高難易度・高単価の案件を獲得できるのもフリーランスの魅力です。

なお弊社Liberty Nationに登録している人事コンサルタントの求人の平均年収は、おおよそ600万円~1,300万円ですが、現職との給与や前職との比較での交渉が比較的可能なケースが多いです。

さらにM&AやグローバルHR、組織コンサルティングなどの経営に近い領域の案件を担えるようになれば、2,000万以上も狙うことができます。

フリーランスコンサルタントの収入事情に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひこちらも読んでみてください。

▼関連記事
フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!

スキルアップが出来る

大手企業では人事部門内でも担当領域が固定されてしまうのに対し、フリーランスのコンサルタントは領域に縛りはありません。

したがって、採用や社員教育、人事制度設計などフリーランスとして自分がスキルアップしたい分野に絞って案件を獲得できるのがメリットです。

スキルアップして人事コンサルタントとして対応できる案件の幅が広がれば、大型案件の獲得はもちろんのこと、企業のお抱え的なコンサルタントとして活躍することも可能です。

フリーランスで人事コンサルをするデメリット

フリーランスとして人事コンサルタントを行うのは、良い面ばかりではありません。既にコンサルタントとして活躍している方々からよく聞かれるデメリットをまとめました。

自力で仕事を獲得する必要がある

コンサルティング会社に所属しない完全フリーランスの人事コンサルタントは、自分自身で案件を探して獲得する必要があります。

とくにフリーランスとして駆け出しのステップであれば、自力で多くの案件を獲得しながら、今後コンサルタントとして活躍できる人脈などの土壌から固めていく努力が求められます。

人事部門の仕事はセンシティブな性質もあるため、あまり多くの外部に業務を委託しない傾向があります。

したがって、接点当初は簡単なスポット案件から担当したとしても、徐々にクライアントの信頼獲得を行うことができれば、継続して発注がかかる可能性があります。

人事コンサルタントの案件獲得方法については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひ読んでみてください。

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人事コンサルタントの案件獲得方法とは?案件獲得に有利なスキルや単価相場を徹底解説!

収入が不安定

フリーランスとしてある程度固定のクライアントができるまでは、収入に振れ幅が生じるのもコンサルタントのデメリットといえます。

フリーランスとして駆け出しのステップであれば、スポット案件ばかりを狙うのではなく、常駐型のコンサルティング案件などを担当することで、ベースとしての収入が安定するでしょう。

また、気を付けなくてはならないのは、人事は共通部門(コストセンター)であるため、企業が業績不振の場合に煽りを受けやすい性質がある点です。

階層別の研修講師などの納品系が専門のコンサルタントは、クライアント事情で研修見送りなどの影響も受けやすいため注意が必要です。

自分のペースが保ちにくい

人と組織を扱う人事コンサルティングは、クライアント企業の社内事情の影響を受けやすいです。コンサルタントのあずかり知らない事情で、当初決めていた通りにコンサルティングの納品ステップが進められないこともありえます。

逆にクライアント事情で、コンサルティング納期の短縮依頼などのしわ寄せが来ることもあります。とくにフリーランスは勤務時間の制限がないため、セルフコントロール意識がないと長時間労働に陥るケースも散見されます。

フリーランス人事に必要な能力とは

コンサルティング領域によって求められる能力は異なりますが、人事コンサルタント全般に共通して必要な能力を解説します。

HRM領域に関する専門知識

組織・人事領域に関わるHRMやODの深い専門知識は必須です。

基本的な人事業務の知識はもちろんのこと、顧客社内の人事部とは異なる外部の専門家として、他社事例や学会論文など幅広い知識を求められることがほとんどです。

知識や理論に加えて、人事制度設計を担う場合は労働基準法や勤怠管理など、労務系の細かい法規や運用についての経験も必要です。

現場経験

人事は一般的な職種としても専門領域となるため、現場人事セクションでの一定の経験が必要となります。

実務要素だけでなく、人の能力や社風など可視化できない分野を扱う勘所は現場でしか養えないため、人事経験があるコンサルタントがほとんどです。

論理的思考力

人事コンサルタントは、課題抽出に始まり解決策の提案・実行まで、各場面で論理的思考力が必要となります。

組織・人事課題は非常にセンシティブなテーマです。高い論理的思考力に加え、コンサルティング実行時も常に仮説検証を行い、クライアント企業にとって最適な施策をチューニングする力も求められます。

データ分析力

人事コンサルティングは、従業員満足度データや賃金データなど、データを多く扱う仕事です。基本的なデータ分析力はもちろんのこと、データドリブンで課題を特定する力が必要となります。

複雑なデータ分析を実施するだけでなく、分析結果をクライアントにわかりやすく伝えられるコミュニケーション力とデザイン思考もあわせて必要となります。

フリーランス人事コンサルタントになるステップ

フリーランスの人事コンサルタントになるための代表的なステップを紹介します。

①企業の人事部門に所属する

企業の人事部に社員として在籍して経験を積んだのち、フリーランスとして独立するのは最も一般的なルートです。

採用~人事制度設計などを一つの人事セクションで担う規模の企業であれば、一通りの人事経験が積むことができます。

人事は実務が多い領域でもあるため、一年間を通じて採用募集要綱や賃金データの管理方法など実資料をもとに業務を行えば、独立後も実践に強いコンサルタントとしてクライアントから重宝される傾向もあります。

②人事コンサルティングファームに所属する

人事を専門とするコンサルタントとして独立するビジョンが明確なのであれば、人事専門のコンサルティングファームに所属すると、特化して腕を磨くことができます。

以下に代表的な人事コンサルティングファームを紹介します。

【人事外資系コンサルティングファーム】

・ウイリス・タワーズワトソン
・エーオン ヒューイット ジャパン

【組織人事制度系コンサルティングファーム】

・EYストラテジー・アンド・コンサルティング
・JTBコミュニケーションデザイン

【人材育成・組織開発系コンサルティングファーム】

・API Consultants
・HRインスティテュート

コンサルティングファームに所属し、十分な経験や人脈が出来たのちに、フリーランスとして独立します。完全なフリーで独立するケースもあれば、一旦はコンサルティングファームと業務委託契約を行い、ファーム経由でコンサルティングを担うケースもあります。

③コンサルエージェントに所属する

ある程度人事経験やコンサルタント経験がある場合は、コンサルタントを専門とするエージェントに登録をし、フリーランスの活動を行うルートもあります。

案件の獲得はエージェントが担ってくれるため、フリーランスの身軽さが確保されながらコンサルティングが行えます。また、コンサルティングの前提となる稼働率、報酬、期間などの交渉もエージェントが行ってくれるメリットもあります。

弊社Liberty Nation(リバティネイション)では、多くの人事コンサルティングの案件を扱っています。フリーランスとして人事コンサルティング案件を獲得したい方は以下よりご登録をお願いします。

フリーランス人事コンサルタントの展望

日本は慢性的な労働力不足状態で、2030年には644万人の労働人口不足が予想されます。今後も売り手市場の影響で企業の採用競争はますます高まることから、採用領域でのフリーランスの人事コンサルタントへのニーズも高まるでしょう。

参考:「労働市場の未来推計 2030

採用以外の社内教育分野においても「ワークライフバランス」「健康経営」など、新しい働き方の潮流の影響があります。

旧来型の日本の職能資格制度や終身雇用のみでは対応できないケースが増え、企業内部の人事だけではなく外部のコンサルタントに委託する流れは加速すると思われます。

とくにグローバル対応できる人事コンサルタントが重宝される傾向は強まるでしょう。

グローバル採用やグローバル共通の人事制度に明るいコンサルタント、M&A後の人事制度設計が対応できるコンサルタントは貴重なので、企業から声がかかりやすいです。

まとめ

人事コンサルティングとは、採用や人事制度構築など、クライアント企業のHRM領域全般の課題解決を行うコンサルティングのことです。

新卒採用の文化がある日本企業では採用コンサルティングのニーズは毎年存在するため、安定的に案件は獲得しやすいです。また、社内教育やグローバル人事など新しい潮流もあることから、外部の人事コンサルタントが活躍できる場は広がる傾向があります。

なお、フリーランスとして活動するにあたり、在宅勤務や時期限定などの自由な働き方ができるのも人事コンサルタントの魅力です。専門性を担保しながらも時間や場所の制約を受けたくない方は、人事コンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。

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