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データ・AI活用×海外事例

2024.3.1

【データ・AI活用×海外事例】イタリア薬品メーカー”Chiesi”_新薬開発における化合物の物性値計算と登録を自動化

💡要約

  • 薬品メーカーのChiesiでは、数多くの化合物の特性を計算するには膨大なコストと時間がかかるため自動化が必要とされていた
  • ワークフローツールを導入し、化合物の計算・登録プロセスの完全自動化ができるようになった
  • 4年間で5万以上の化合物の特性は計算され、研究プロセスの短縮に寄与した

企業紹介

 イタリアのChiesiグループは、製薬分野で85年以上の経験を持っており、世界の20以上の国で、薬品の研究、開発、販売を行っている。同社は呼吸療法、専門医学、新生児医学、希少疾病の領域で新薬の開発に力を入れており、世界中の100カ国以上の患者に薬を提供している。

課題

 新薬を開発する際に許容可能な生物学的活性と適切な化学的特性を持つ化合物の組み合わせを探すことが一番重要な課題である。
そのため、Chiesiグループの研究チームは定期的に化合物の評価をし、有望な組み合わせを自社データベースに登録することを行っている。そのプロセスにかかる時間コストが高いため、毎回数多くの化合物の候補から一部しか評価ができない状態になっている。

解決策

 同社が持つAIを用いて化合物の生物学的活性と化学的特性を計算できるシステムと社内データベースを連携するために、ワークフローツールを導入した。また、計算結果を可視化できるツールも導入し、計算された特性値と化合物の官能基との関連付けを簡単に可視化できるようになった。

 下記のワークフローで化合物評価の完全自動化ができるようになった。
・ 自社データベースとワークフローツールを連携、化合物の構造データ(SDFファイル)の読み取りを行う
・ AIモジュールとやり取りをし、インポートされた化合物の生物学的活性と化学的特性を計算する
・ 計算された特性値をCSV・SDFファイルの形式に出力する
・ 計算結果の可視化
・ 上記に計算が正常で完了した後に自社データベースに計算結果を登録する

成果

 ワークフローの導入により、ヒト介入せず、4年以上にわたり約5万以上の化合物の特性は計算され、新薬開発チームだけではなく、社内のすべての研究チームはこのワークフローを導入することで研究プロセスの効率化につながった。

実際の実現方法

同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。

1.既存化合物の構造+特性値データや新規化合物の構造データを、社内データベースから自動取得
2.既存システムである化合物特性計算システムと連携し、新規化合物の特性値を計算した結果データを取得
3.計算結果データを.CSV・.SDF形式で出力
4.計算結果データを構造データと統合
5.統合データを可視化し、人が計算結果を評価
6.自社データベースに自動登録
 

LibatyDSP

「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。

サービスサイト_「DSP for Chemoinformatics」 https://www.liberty-nation.com/dspchemoinformatics/
資料請求・お問合せ https://www.liberty-nation.com/contents/

 
 
参考記事:https://www.knime.com/success-story/how-chiesi-automated-physico-chemical-property-calculation-50000-compounds