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データ・AI活用×海外事例
製薬・医療
製造DX
2025.7.11
【データ・AI活用×海外事例】中国大手製薬企業”雲南白薬”_漢方薬の原材料である三七の生産から、製薬・流通までの全体を管理できるプラットフォームを構築し、生産性と品質の大幅な向上を実現
要約
- 雲南白薬は漢方薬の原材料である「三七」の生産から、製薬・流通を担っていたが、品質管理体制の未整備、消費者が原料の出所や加工履歴が確認できないことによる信頼性の低さ、生産工程の属人化による品質と生産性の不安定さ、といった課題を抱えていた
- 生産から製薬・流通までの全ての工程を管理・追跡できるシステム「デジタル三七産業プラットフォーム」の構築や、機械の導入による生産工程の統一、品質管理基準の導入を行った
- 生産・製薬・流通の各工程や品質管理が標準化されたことで生産性と品質が大幅に向上し、消費者が生産工程の情報を確認できるようになったことで信頼性が向上した
課題
中国大手製薬企業の云南白药集团股份有限公司(雲南白薬)は、漢方薬の原材料である三七(田七人参)の生産から、製薬・流通を行っていましたが、下記のような課題を抱えていました。
・業界全体で品質基準や監督体制が整っておらず、低品質な製品が出回っていた。
・原料の出所や加工履歴が追えず、消費者の信頼性が低かった。
・手作業中心で生産工程が農家ごとに異なるため、生産性と製品品質が安定していなかった。
解決策
同社は、デジタル技術を活用した「デジタル三七産業プラットフォーム」を導入し、上記の課題を解決しました。
・三七産業全体を統合管理するプラットフォームを構築:
原材料の生育過程から製品の製造・流通までの全体において、各工程の手順や製品品質を標準化し、統合管理できるプラットフォームを、地元の農家や団体と協力を得て導入しました。
・製品追跡システムを構築:
各製品に個別のIDとQRコードを付与し、スマホで読み取ることで、三七の栽培から加工、検査までの流れを、日付や写真付きで詳しく確認できるようにしました。
・自動化による生産工程の統一と品質基準の導入:
三七の洗浄・殺菌・乾燥などの作業を自動化する機械を導入し、これまで各農家で任せられていた生産工程を統一しました。また、147項目の品質確認基準を策定し、すべての製品に適用しました。
成果
・品質と生産効率の大幅な向上:
製品の品質が大幅に向上し、欧米日などの国際基準をクリア。生産の自動化によって、迅速かつ安定した大量生産が可能となりました。
・地域経済への波及:
業界全体の連携が強化され、2020年には三七産業だけで132億元(約2兆6,829億円)の産業価値を創出し、地域経済へ大きく貢献しました。
・消費者の信頼を確立:
製品情報をリアルタイムで確認可能となり、原料の出所・加工履歴が透明化されたことで、トラブル時の責任追跡や品質保証が容易になりました。
実際の実現方法
同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。
LibatyDSP
「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。
サービスサイト「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/