
その他DX
データ・AI活用×海外事例
金融
2025.6.20
【データ・AI活用×海外事例】中国大手銀行”中原银行股份有限公司”_AIを活用した顧客情報調査・報告書作成業務の自動化により大幅な効率化を実現
要約
- 中国の大手銀行である中原銀行は、法人向け与信業務における顧客情報調査と、報告書の作成に時間がかかることが課題だった
- AI技術含む自動化システムを導入し、データの自動収集・統合と、データを基にした分析・意思決定含む報告書作成を自動化した
- 全ての報告書のうち約70%の自動生成が可能となり、業務の効率と精度を大幅に向上させた
課題
中国の大手銀行”中原银行股份有限公司”では、法人向け与信業務のプロセスの中でも特に、顧客調査のフェーズに時間がかかることが課題で、全体の業務時間の約30%を占めています。この主な原因は下記です。
・担当者が顧客に対する対面調査やその後のやり取りに多くの時間を要している
・情報源が多岐にわたるためデータの統合に時間がかかり、分析・意思決定も非効率になっている
・大量の調査報告書を手作業で作成している
解決策
同行は、AI技術含む自動化システムを導入し、課題を解決しました。
・業務プロセスの可視化し、ボトルネックの業務を自動化
プロセスマイニング技術を活用して、システムのログから実際の業務フローを可視化し業務の実態とボトルネックを明らかにしました。
そして、その改善策として、財務データ・取引明細などから必要な情報を収集する業務に、RPAなどのスマート技術を導入し、業務のスピードと効率を向上させました。
・オフライン資料からの情報抽出を自動化、行内・外部の各種データを統合
顧客担当者が収集した年次報告書・監査報告書などの画像形式のデータから、AI技術を活用して自動でデータを抽出し、データベース化しました。
また、上記のデータや、信用情報などの行内の各種システムデータを統合し、さらに外部データを多数統合しました。
・顧客調査報告書の自動生成
複数の報告書テンプレートを作成方法で分類し段階的に自動化しました。
・第一類:単純な計算や判断で作成可能な報告書
統合された社内外のデータを基に、適切に計算・判定するロジックを構築しました。そして、テンプレートを埋める形で報告書作成を自動化しました。
(例:財務指標、信用情報、登記、訴訟など)
・第二類:複雑なデータ分析や意思決定が必要な報告書
第一類で計算・判断されたの情報をもとに、生成AI(LLM)の推論・分析機能を使って、財務分析・リスク評価・事業運営の見解などを生成しました。そして、テンプレートを埋める形で報告書作成を自動化しました。
成果
本取り組みにより、全ての報告書のうち約70%の自動生成が可能になりました。
詳細:
・(第一類:単純な計算や判断で作成可能な報告書)
約1,200項目ある入力項目のうち900項目以上を自動入力
・(第二類:複雑なデータ分析や意思決定が必要な報告書)
50項目超の分析項目のうち30項目以上をAIが生成
これにより、与信業務の顧客調査フェーズの効率は大幅に向上し、担当者の負担軽減と業務品質の向上を同時に実現しました。
実際の実現方法
同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。
LibatyDSP
「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。
サービスサイト「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/
資料請求・お問合せ https://www.liberty-nation.com/contents/
参考記事
https://www.hiascend.com/marketplace/solution/detail/2279