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データ・AI活用×海外事例

2024.2.14

【データ・AI活用×海外事例】米国大手化学メーカー”Dow”_MIの適用でポリウレタン製品の開発サイクルを短縮

💡要約

  • 米国の最大手化学メーカーDowは、顧客毎の要求に合わせたポリウレタン製品の開発の高速化するソリューションを求めていた
  • 新材料設計に必要なデータの自動取込、最適な設計案の提案を実現する、AI予測システムを開発した
  • システムの導入により、開発サイクルが4-6ヶ月からわずか数秒に短縮された

企業紹介

Dowは1897年に設立されたアメリカの最大手化学メーカーで、年間売上高は約570億ドルです。世界トップクラスの化学メーカーとして基礎化学品、高性能化学製品、農業関連製品、プラスチック製品の開発・製造と販売を行っており広範な市場と産業に製品やソリューションを提供しています。
同社はAIによる材料開発分野においてかなり進んでおり、自社開発した化学特性予測用AIシステムが既にに研究開発プロセスに導入されています。2022年には上記予測システムを自社の新しいサービスとして提供開始しました。

課題

同社は、世界中の顧客に向けてポリウレタン製品を提供しています。要求される製品特性は顧客ごとに大きく異なるため、各顧客の要求に合わせて都度新製品を開発する必要がありますが、過去の開発プロセスでは製品開発に多大な時間がかかっていました。
過去の製品開発プロセスで使用されていたシステムは汎用性が低く、顧客からのインプット情報の管理、材料特性調査、新材料設計の仮説立てなどの業務を手作業で行っていました。また、研究者たちは有望な仮説を見つけるために研究文献や過去の実験記録を細かく調査する必要がありました。
新システムの導入により製品開発プロセスを高速化するソリューションを求められていました。

解決策

同社は上記の課題を解決するために、クラウドベースのAI予測システムをMicrosoft社と共同で開発しました。

システムの特徴
■ 材料設計に必要なデータを自動で取込
過去の実験データ、既存の材料特性データを自動でシステムに取り込むことができます。また、研究者の知見や顧客からのインプット情報をデータ化し取り込むことができます。
■ 材料の最適な設計案を提案
収集したデータのすべてをもとに、顧客が求めている製品特性と、新材料設計に必要なデータの関連性を解析することができます。そして、わずか数秒で数百万件以上の材料合成の組み合わせ候補リストを作成し、有望な候補を予測できます。

開発したシステムを使用することで、顧客が要求する特性を持ったポリウレタン製品の開発にかかる時間が劇的に削減されました。

成果

システムの導入により、ポリウレタン製品の開発サイクルが4-6ヶ月から「わずか数秒で」に短縮されました。

実際の実現方法

同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。

1.過去の実験データ・既存材料の特性データ・顧客とのコミュニケーション情報など、新材料の設計に必要なデータをそれぞれの管理システムから自動取得
2.数百万通りの新材料設計案(材料合成の組み合わせパターン)を生成し、その材料特性の最適化シミュレーションを実行
3.その結果から目標とする特性を示す可能性が高い有望な設計案をランキング化して出力
 

LibatyDSP

「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。

サービスサイト_「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/
資料請求・お問合せ https://www.liberty-nation.com/contents/

 
 
参考記事:https://emerj.com/ai-sector-overviews/artificial-intelligence-at-dow-chemical/

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