SCM
データ・AI活用×海外事例
2024.2.9
【データ・AI活用×海外事例】ドイツ大手物流”DHL”_物流拠点におけるオンライン販売の注文処理に関する生産性向上
💡要約
- コロナの影響によるオンライン販売の注文急増に伴って、物流拠点の従業員にかかる負荷も増加したため、早期に生産性向上が必要とされた
- 今後注文される商品を受注前に事前予測し、その予測内容に合わせて倉庫従業員がとるべき行動を最適化するシステムを構築した
- DHL各拠点のオンライン販売の注文処理に関する生産性を最大30%向上した
企業紹介
DHLは、ドイツの物流会社で、小包配送、速達郵便、貨物輸送などのサービスを提供しています。親会社は世界最大の物流企業Deutsche Postであり、220以上の国で事業展開し、世界中で51万人以上を雇用しています。2015年以来、同社はAIベンダーに多額の投資を行ってきました。2018年にはロボット、AR、IoTなどに焦点を当てたAIベンダーに約3億ドルを投資しています。また、最近のLinkedIn検索から同社では507人のデータサイエンティストが雇用されており、AIベンダーへの投資だけでなく内製化が進んでいると予想されます。
課題
新型コロナウイルスの影響で食品、ドラッグストア商品、薬品などの生活必需品は需要が高まり、かつオンラインによる注文が急増しました。これにより物流拠点の従業員にかかる負荷も増加し配達遅延などの問題が発生したため、倉庫オペレーションの改善などによるが生産性向上が急務となりました。
解決策
課題解決に向けた倉庫オペレーションの改善策として、倉庫従業員がとるべき行動の最適化を目的としたAIシステムを、自社のデータサイエンティストチームによって構築しました。開発したAIシステムを使用することで、今後注文される商品を受注前に事前予測し、その予測内容に合わせて倉庫従業員に最適な行動を自動で指示することができます。
まず、以下のデータを収集し、AIシステムを構築します。
■ 個々の製品注文に関するデータ(在庫管理番号、数量など)
■ 製品の追跡に関するデータ
■ 労働力に関するデータ(従業員数、場所、勤務時間、役割と場所など)
上記のデータは、センサーやロボットなどのさまざまな入力デバイスを介して収集され、管理システムに集約されます。
その後、集約されたデータをAIシステムが分析します。分析結果から、倉庫従業員がとるべき最適な行動を予測し、AIシステムに組み込まれた通知システムを介して従業員に指示データ送ります。
成果
このAIシステム開発によるビジネスの成果として、倉庫従業員の移動距離を50%削減し、DHL各拠点のオンライン販売の注文処理に関する生産性を最大30%向上しました。
実際の実現方法
同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。
1.製品の注文データ・追跡データと従業員に関するデータをそれぞれの管理システムやセンサーから自動取得
2.特定の時間帯における注文処理パターンの最適化シミュレーションを実行
3.その結果から各従業員へのタスク指示を出力
4.各従業員が所持する端末へ指示内容を自動通知
LibatyDSP
「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。
サービスサイト_「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/
サービスサイト_「DSP for SupplyChainPlaning」 https://www.liberty-nation.com/dspsupplychainplaning/
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