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その他DX

データ・AI活用×海外事例

建設・不動産

2025.5.30

【データ・AI活用×海外事例】中国不動産大手“贝壳找房”_ビッグデータ・AIを活用した革新的なオンライン不動産プラットフォームの構築により正確な物件情報提供と業者間協力を実現、業界全体のデジタル化を牽引

要約

  • 中国不動産仲介業界では、物件情報の不透明性や非効率な業者間競争が深刻化していた
  • 贝壳找房は、ビッグデータとAIを活用した革新的なオンライン不動産プラットフォームを構築し、正確な物件情報提供と業者間協力を可能にした
  • 本プラットフォームは50万人超の仲介エージェントが参加する業界最大級の協業ネットワークに成長し、2年強の期間でナスダック上場を果たした

課題

「贝壳找房(Beike)」は、中国最大手の不動産仲介企業「链家(Lianjia)」が2018年に立ち上げたオンライン不動産プラットフォームです。链家は2001年に創業し、中国全土に展開するリーディングカンパニーとなりました。しかし、業界全体に蔓延する非効率な構造と顧客不信の課題を根本から見直す必要性を感じ、自らの従来型ビジネスモデルを捨て、オンラインプラットフォーム戦略へと舵を切りました。

中国の不動産仲介市場では、長年にわたって以下のような構造的課題が存在していました。

・物件情報の信頼性が低い
 虚偽の情報や重複掲載が蔓延し、顧客の不信感が強く、取引の透明性が損なわれていました。
・仲介業者間の非効率な競争
 業者同士が情報を囲い込み、協力よりも競合が優先されていたため、サービスの質が不均一でした。
・顧客体験の質のばらつき
 地域や担当者によって接客のレベルに差があり、安心して物件探しができない状況でした。
・住宅購入後のサービスが未整備
 購入後の内装・リフォームなどに対する需要に十分に応えられていませんでした。

解決策

同社は、AIやビックデータの活用を軸としたオンライン不動産プラットフォームを構築し、課題解決に取り組みました。
<主な機能>
① 正確な情報を提供する「楼盘字典」
2008年から蓄積を始めた物件情報データベースを活用し、信頼性の高い物件情報を提供。AIによるデータ整理と検証プロセスにより、虚偽情報を排除しました。
② VRとAIによるスマート内覧体験
自宅からでも物件の間取りや内装を確認できるVR内覧を導入。さらに、AIが音声で物件の特徴を案内するなど、非接触でも質の高い内覧体験を実現しました。
③ 業者間の協力体制「ACN(Agent Cooperation Network)」
仲介業務を細分化し、営業・案内・契約などの各プロセスを担当者ごとに分担。AIが貢献度を分析・評価し、成果に応じた報酬分配を可能にしました。
④ AIを活用した内装サービス「被窝家装」
顧客の好みや家族構成をAIが解析し、最適な内装プランを提案。データに基づいた施工スケジュールとコスト最適化も実施されました。

成果

・ACNネットワークへの50万人超のエージェント参加により、業界における協力モデルを確立
・物件情報の透明化と信頼性の向上によって、ユーザーからの評価が大幅に改善
・プラットフォーム利用者数が急増し、成約率も上昇
・構築から2年強の期間でナスダックに上場し、デジタル不動産モデルの成功例として世界的な注目を集めた

実際の実現方法

 同社が導入したシステムを、「Liberty DSP」で再現することが可能です。

LibatyDSP

「Liberty DSP」は、Liberty Dataが提供する、蓄積→分析・可視化→事象予測→事業最適化までを一気通貫で有機的に自動遂行することを志向したデータサイエンスプラットフォームです。

サービスサイト「Liberty DSP」 https://www.liberty-nation.com/product/
資料請求・お問合せ https://www.liberty-nation.com/contents/

参考記事
https://www.sem.tsinghua.edu.cn/info/1173/32544.htm